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慶州・チョクサム遺跡発掘館|新羅の王女が眠る44号墳と1500年前の歴史

慶州チョッセム地区遺跡発掘館

韓国・慶州(キョンジュ)は、かつて新羅の都として栄えた歴史都市です。市内には王族や貴族が眠る古墳が数多く残されており、その発掘調査を通して新羅の歴史を知ることができます。

その中でも、古代の墓の構造や出土品、発掘調査の成果を間近に学べる施設が、**慶州・チョクサム遺跡発掘館(경주 쪽샘유적발굴관)**です。

新羅時代の古墳が集まるチョクサム地区

チョクサム地区は、4~6世紀を中心とする新羅時代の古墳が集まる地域です。2007年から本格的な調査が進められ、さまざまな古墳の構造や埋葬文化、当時の社会を知るための貴重な資料が発見されてきました。

発掘館では、こうした調査の成果を紹介するとともに、新羅の古墳がどのように造られたのかを学ぶことができます。一般的な博物館とは異なり、考古学の研究によって古代の歴史が解き明かされていく過程に触れられる点が魅力です。

注目の遺跡「チョクサム44号墳」

チョクサム地区の中でも特に注目されているのが、**チョクサム44号墳(쪽샘 44호분)**です。

この古墳は、2014年から2023年まで約10年にわたる発掘調査が行われました。調査の結果、墓の全体構造や築造工程が詳しく明らかになり、新羅の墓造りの技術を研究するうえで重要な遺跡となっています。

墓の主は、新羅王族の幼い女性と推定され、王女であった可能性が高いと考えられています。約1500年前の新羅の上流階級の暮らしや葬送文化を知ることができる、貴重な発掘事例です。

800点以上の貴重な遺物

44号墳からは、ビロードのように輝く玉虫の羽を使った馬具の装飾をはじめ、金銅製の冠や金銅製の靴など、約800点の遺物が出土しました。

なかでも注目されるのが、玉虫の羽を用いた馬飾り「馬簾(ばれん)」ではなく、馬の鞍の下に取り付ける「馬鞘(ばさや)」に相当する装飾具、韓国語で「말다래(マルダレ)」と呼ばれる馬具です。馬に乗る人の足元に泥が跳ねるのを防ぐための道具で、玉虫の羽を使った華やかな装飾からは、当時の高度な工芸技術と王族の権威をうかがうことができます。

これらの遺物は、新羅の金属工芸や馬具文化、王族の葬送儀礼を考えるうえで重要な資料です。発掘館では、44号墳の調査成果を紹介する展示や、出土品の復元品などを通じて、その特徴を知ることができます。

1500年前の墓を再現する築造実験

44号墳の大きな特徴は、発掘調査で明らかになった構造をもとに、実際に古墳を築き直す実験が進められていることです。

44号墳は、木で組んだ棺を納める構造の周囲に石を積み、土を盛って墓を造る、新羅特有の「積石木槨墳(せきせきもっかくふん)」です。

2024年からは、約10年間の発掘調査と研究成果をもとに、当時の築造工程を再現する実験が始まりました。木製の構造物をどのように組み、遺体や副葬品を納め、石を積み上げて墓を完成させたのかを検証する取り組みです。

古墳の形を復元するだけでなく、築造に必要な工程や技術を明らかにしようとする点に、大きな学術的価値があります。訪問時には、発掘調査の成果だけでなく、築造実験や関連展示にも注目してみてください。

※築造実験の進行状況や公開内容は時期によって異なります。

大陵苑とあわせて楽しむ慶州の歴史観光

チョクサム遺跡発掘館は、慶州を代表する古墳群である大陵苑(テヌンウォン)周辺の歴史観光とあわせて訪れたいスポットです。

大陵苑では、緑の芝生に覆われた大きな古墳が並ぶ景観を楽しめます。一方、チョクサム遺跡発掘館では、古墳の内部構造や発掘調査、出土品から新羅の歴史をより深く知ることができます。

古墳の景観を眺めるだけでは分からない、1500年前の人々の暮らしや高度な技術。慶州の歴史をさらに深く知りたい方は、大陵苑とあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。

基本情報

項目内容
施設名慶州・チョクサム遺跡発掘館
韓国語名경주 쪽샘유적발굴관
所在地慶尚北道慶州市太宗路788
主な見どころチョクサム44号墳、発掘調査の成果、古墳築造実験、出土品の復元展示
入館料無料
開館時間10:00~17:00(昼休み12:00~13:00)
休館日毎週水曜日、旧正月・秋夕の連休など
電話番号054-774-0114
周辺観光大陵苑、慶州中心部の歴史遺跡
公式サイト国立慶州文化遺産研究所

※開館時間・休館日・展示内容は変更される場合があります。訪問前に公式案内で最新情報をご確認ください。

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